2024年は、暗号資産にとってもっとも飛躍の一年間となりました。ビットコインETFの承認やトランプ大統領の就任により、暗号資産を取り巻く環境は大きく変化し追い風となりました。そんな中、1ビットコイン価格は史上最高値の10万ドル(日本円で約1600万円前後)まで価格高騰しました。当サイトでは以前より、いづれ10万ドルまで到達することを予測しており記事としても公開しておりました。記事の詳細については、過去の記事をご覧ください。
【BTC】ビットコインが4回目の半減期を迎えました。半減期後のビットコイン価格は10万ドル(1550万円)まで上昇するか考察してみた
この価格推移・価格予測にはかなりの自信を持っており、ビットコインが大暴落した2022年度頃から毎月ひたすら買い増しを続けていたため、2024年度中に多少の含み益を出すことができました。結果、暗号資産投資を始めた2017年度末から、初めて利益確定(含み益)を出すことができました。(これまでは、20万円以下の利益・損失を出し続けていたので確定申告の必要がありませんでした)
しかし昨年のように、年間20万円以上の利益が出た場合は確定申告をしないといけません。2025年現在の税法上、暗号資産の「所得の種類」は「雑所得」に分類されています。暗号資産の税金に関する詳細については、こちらの記事をご参考ください。
仮想通貨(暗号資産)の税金とは?基礎と計算方法、対策も解説
https://www.cryptact.com/blog/cryptocurrency-taxfiling
つまりサラリーマンや会社員の方の場合、会社から毎月自動的に源泉徴収されている税金に加えて、年間20万円以上の副収入があった場合は別途個別に確定申告を行う必要があります。利益が出たにも関わらずにきちんと所得の申告を行わない場合は脱税行為となり、後々発覚してしまうと追徴課税などを受ける可能性もありますので、利益が出た際は、きちんと確定申告を行うようにしましょう。
とはいえこれまでサラリーマンとして、私は税金のことに関してほとんど無知だったので確定申告とはいったいどんなことをすればよいのか?どんな手続きをすれば良いか全くわかりませんでした。おそらくこれまで確定申告を行ったことのない多くの方にとって訳のわからない手続きに感じるかと思います。そこで、利益確定から確定申告までの手続きの流れをこの記事にまとめておきました。
■利益確定から確定申告までの流れ
・取引所等で購入した暗号資産(仮想通貨)の売却を行ったことで年間20万円以上の利益が発生した場合
・取引所等で、年間の取引履歴をダウンロードする
ー 各取引所ごとに履歴の取得方法は異なります
・年間の損益を自動計算するために、クリプタクトを無料登録する
ー 日本在住の場合、原則として個人は総平均法、法人は移動平均法での計算となります。
・取引所等からダウンロードしてきた取引履歴を、クリプタクトの管理画面内でアップロードする
ー 取引履歴をアップロードすることで自動で損益計算を行ってくれます。
ー 私は年間取引数2000件まで対応の「Prime」プランを利用 していますが、年間の取引数に応じて必要なプランへの加入が必要となります。
・クリプタクトで年間の損益の計算結果をダウンロードする
ー クリプタクトで出てきた損益額は、 確定申告時に入力する金額となります。
・必要になった経費をまとめる
ー 暗号資産取引でかかった経費を計算しておきましょう。エクセルなどで計算しておけばOKです。
ー 私の場合は、クリプタクト のライセンス費や通信費を経費として計上しました。
・国税庁の確定申告書等作成コーナーから確定申告を行う
ー 国税庁のHPから確定申告書等作成コーナーにとび、「申告書等を作成する」からウィザードに従い、処理を進めていきます。
ー 手続きはかなり複雑なので初めての方にとっては大変ですが、調べながら進めていきましょう。
ー 事前にマイナンバーカード(マイナポータル)の取得・登録をしておくとかなり楽です。
ー マイナンバーカードがあれば、スマートフォンのみで確定申告の手続き・支払いまで行うことができます。
ー 会社員の方は、年末頃に会社から貰った源泉徴収票も用意しておきましょう。
ー 昨年、ふるさと納税を行った方は納付日や納付金額を把握しておきましょう。
ー サラリーマン・会社員の方で副収入の確定申告が会社にバレたくない方は、「住民税の徴収方法」で「自分で納付」するを選ぶようにしておきましょう。
・確定申告書等作成コーナーで表示された納税額を支払う
ー 国税庁のHPから確定申告書等作成コーナー で処理を進めていくと、納税額が表示されますので、表示された金額の支払いを行います。
ー 支払方法は、振替納税・電子納付(e-Tax)・クレジットカード納付・金融機関等での窓口納付などがあります。ご自身が一番支払いしやすい方法で納付しましょう。
以上で確定申告の申請から納付まで無事完了しました!お疲れ様でした。あと細かいことですが、確定申告の申告内容をもとに、今年の4月頃~に「住民税」の支払い通知も届くと思いますので、確定申告での納付以外に住民税の納付もあることを覚えておきましょう。
いかがでしたでしょうか?なんとなく、利益確定から確定申告までの大まかな流れを把握することができましたか?なかなかいきなり理解するのは難しいですし、実際に手続きを行ってみると分からないことだらけで大変かと思います・・。なので、昨年暗号資産取引で利益が出ている方は、できるだけ早めに確定申告の準備をするようにしましょう。
■事前に準備しておくものまとめ
・スマートフォンやパソコン端末、通信回線等の契約 ※パソコンがあるとかなり便利
・各取引所の取引データ取得(各取引所からダウンロード可能、またはAPI連携でも取得可能)
・クリプタクト 等の損益計算サイトでの損益結果
・会社から年末に貰った源泉徴収票(サラリーマン・会社員の方のみ)
・マイナンバーカードまたはマイナポータルとの連携手続き
・インターネットバンキングの口座開設(オンライン決済する場合のみ)
■補足
マイナンバーカードの取得・インターネットバンキングの口座開設をしておくと、すべてがオンライン上の手続きで完結させることができます。昔の確定申告時のように、確定申告書類を印刷して郵送するといった一切の煩わしい手続きが不要となり、確定申告の手続きのハードルが大幅に下がる一方で、すべてスマートフォンだけで手続きを完結させるのは、なかなか大変に思えます。できればノートパソコンを用意しておくと、さらに手続きが進めやすくなると思いますので、この機会にノートパソコンの購入もおすすめします。購入したノートパソコン代は、経費として計上することもできると思いますので、節税にも繋がると思います。(詳しくは税理士の方にお尋ねください。)
■補足イメージ
わずか一年足らずで1600万円台まで価格高騰したビットコイン
2025/02/18追記
coinpostさんが、確定申告の詳細手順を書いてくださっていますので、参考としてリンクを貼っておきます。
【初心者向け】仮想通貨(暗号資産)の確定申告手順をPC・スマホ別に解説|Gtax寄稿
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